さくら
世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし 在原業平
願わくは花の下にて春死なんこの如月の望月の頃 西行
業平は桜がなければ春の心は穏やかなのにといい、西行は桜のもとで死にたいと歌った。
作文教室では、春になると度々「桜」についての考察をとりあげています。
古来より数々の歌に読み込まれ、いつ咲くかと心待ちにされ、開花予報、桜前線なる言葉、コロナ下で花見の宴ははばかられるものの、桜を見に歩きに行かずには収まらない心のざわつき。かくも我々日本人の心を魅了する桜とは一体何なのでしょうか。
花自体の色、形、咲き方、散り方、開花に至る過程
他の花との違い、時期、花の位置
日本の風土、習慣、年中行事
様々な視点から桜を深堀りし、日本人の桜好きについて考えます。
とはいえ、そんな桜の時期もとうに過ぎ、今は若葉芽吹く、さ緑の季節。三年坂の木々が日に日に緑を濃くしています。ツツジの蕾も膨らみ。白、桃、赤紫色の花で彩り始めました。ツツジの赤紫色のことを躑躅色というのだそう。日本の色は豊かですね。私は生命力あふれるこの季節が実は一番好き。緑滴るという言葉がピタリと当てはまる気に入りのスポットを眺めつつ毎日坂道を登っています。
ところで、大体の花は葉が茂ってから花が咲くと思うのだけれど、桜は花が咲いた後で葉が出ますね。梅もそうかな。これは何でなんでしょうね。
0コメント